通販で見かける格安和牛の秘密|通販での牛肉の選び方

和牛 セール

「通販で、格安で和牛が売られているけど何かワケがあるんじゃないの?」

格安で和牛が売られているのは嬉しいけど、どうして格安なのかわからないと疑問に思う方もいるでしょう。

「品質管理は大丈夫なのか?」
「本当にちゃんとした和牛なのか?」

そう疑問に思われる方も少なくないでしょう。

そこでこの記事では上記の疑問をお持ちの方に向けて、格安で和牛を買える秘密を以下の内容の中で解説します。

* ブランド和牛と国産牛
* ブランド和牛とブランドなしの違い

この記事を読めば、なぜ高いはずの格安で和牛が買える理由を理解し、後悔しない買い物が出来るようになります。

また、記事の最後にはまとめも書いてありますので、大まかな内容を知りたい場合にお役立てください。

 

ブランド和牛と国産牛

ブランド和牛と国産牛の違いをご存じでしょうか。

「え、和牛って国産牛でしょ?同じじゃないの?」

そう思われる方も多いでしょう。
和牛も国産牛の1つなのすが、国産牛と明確に違いがあります。

 

国産牛とは

国産牛は「日本で飼育された期間が最も長い牛」のことをいいます。
つまり、「海外で生まれていても、日本での期間が最長」でなら国産牛になります。

国産牛は和牛種、交雑種、乳用種に分かれます。

* 和牛種:和牛と認められるのは指定品種のみ
* 交雑種:和牛種と乳用種の間の牛(国産牛の中では和牛と乳牛の中間)
* 乳用種:ホルスタインなどの乳牛

和牛とは「和牛種」として認められている牛と交雑牛のことをいい、農林水産省の「和牛等特色ある食肉の表示に関するガイドライン」によって定められています。

また、国内で食肉加工されているうちの大半がホルスタインで、スーパーなどで国産牛と表示されている場合、ホルスタイン牛を指すことが多いです。

 

和牛の品種

国内で生まれ、飼養された牛の中でも指定された品種(和牛種)のみを和牛といいます。

和牛はその品質を維持するためにも品種が指定されています。

和牛として認められる品種は次の品種です。
* 黒毛和種(黒毛和牛)
* 褐毛和種(あか牛)
* 日本短角種(短角牛)
* 無角和種(無角牛)
* 上記4種との交配で生まれた牛(交雑牛)

このうち日本で生産されている和牛のほとんどは黒毛和種で、「和牛」といえば9割を超えてほとんどの場合黒毛和種を指します。

なぜ品質維持に品種が大事なのかといえば、和牛は日本に在来する牛に品種改良を重ねて出来た、言ってみれば日本固有の肉用牛だからです。

ホルスタインやジャージーなど乳用牛に対して、和牛は食肉とすることを目的として改良されているので厳格に血統が重要となり、指定品種の必要があります。

厳格に血統を守り、品質を維持するために品種が指定されているのが和牛です。

 

ノーブランドとブランド和牛の違い

ノーブランド牛とブランド和牛ではなにが違うのでしょうか。

ブランドと聞くと高級で品質が良い、有名で多くの人に認知されているといったイメージがあるかと思います。

結論からいいますと、和牛についてもブランドは品質に関わる重要なポイントで、ブランドの有無は品質が保証されているかどうかに関わります。

その理由は「出生地が直接ブランド名になるわけではないから」です。

松阪牛、神戸牛、近江牛、米沢牛など有名なブランド和牛はその地域の名前が付いていますが、実は「生産者団体が独自に定めた基準(定義)を満たす」ことでブランド和牛と認められるのです。

例えば、ブランド和牛の中でも厳しい基準で知られる「神戸牛」は次のように定義されています。

* 歩留・肉質等級:「A」「B」・4等級以上を対象とする。
* 脂肪交雑:脂肪交雑のBMS値6以上とする。
* 枝肉重量:雌は230㎏以上から470㎏以下とする。去勢は260㎏から470㎏以下とする。
* その他:枝肉に瑕疵がある場合は、本会が委嘱した畜産荷受会社等(委嘱会員)がこれを確認し、「神戸肉・神戸ビーフ」の判定をする。
(神戸肉流通推進協議会「神戸肉・神戸ビーフの定義」より抜粋)

このうち和牛の品質に関わるのが等級と脂肪交雑です。
簡単に説明しますと次のようなものです。

* アルファベット:歩留等級といって、骨や内臓などを除いてどれだけ食肉部分が取れるかをA~Cで表したもので、Aに近いほど食べられる部分が多い
* 数字:肉質等級といって、肉の品質を評価したもので1~5で表したもので、数字が大きいほど肉質が良い
* 脂肪交雑:脂肪(サシ)がどれだけ入っているかをBMS値という基準で12段階に評価したもので、数字が大きいほど脂肪が入っている

※A5ランクが最高とされるのは数字とアルファベットの等級が最高だからですが、アルファベットについては消費者には関係しません。

神戸牛の例では、最高等級のA5に近い、A4以上かB4以上でないと神戸牛としては認められません。

ここで大事なことは各生産者団体がそれぞれのブランド和牛を定義づけて、基準を設けているということです。

定義は生産者団体によって変わりますが、ノーブランド牛ではこうした品質を維持するための取り組みが行われている保証がありません。

このような理由からブランド和牛は品質に関わる重要なポイントとなります。

 

通販で見かける格安和牛の正体

ブランドの意味、国産牛と和牛の違いについてお話しました。

ここまで読んだ方なら予想はついているかもしれませんが、通販で格安の和牛を見かけたらそれは次のような可能性があります。

* ブランド和牛ではないかもしれない牛肉
* 和牛ではなく国産牛(通販サイトによっては「和牛」と「国産牛」が並記されていることがあり、知らず間違ってしまう)

また、大事なこととして通販はコスト削減によって価格が抑えられていますので、それが安さの正体の場合もあります。
詳しいことは通販なぜ安いか書いたコラムがありますのでそちらをお読みください。

 

通販で安心して買い物をするために知っておきたいポイント

ここからはより安心して買い物をするために気を付けると良いことをお話します。

気を付けると良いポイントは次の2点です。

* 認定証が同封されているか
* 個体識別番号が付いているか

簡単にどのようなものか説明します。

 

認定証について

認定証はブランド和牛と認められた牛に対して発行されるもので、通販の場合は基本的に認定証のコピーが同封されます。
ブランド和牛と認められなければ発行されないものですので、コピーであっても信用に足る大事なポイントです。

 

個体識別番号について

個体識別番号とはスーパーならパックのラベル、精肉店なら表示ボードなどに記載されている10桁の番号です。
国内の牛1頭1頭に与えられる番号で、狂牛病(BSE)が問題となった際に安全対策として導入されました。

番号には対応する専門の検索フォームがあるので、入力するとその牛に関する上記の情報が表示されます。

番号は牛が出生・輸入した時に届出を必ず提出し、以降肥育農家やと畜業者に引き取られる度に届出を行う必要があり、最終的に精肉店・スーパー、特定料理店に渡るまでしっかり伝達しなければいけないものです。

そのため個体識別番号番号が付いていないものはしっかり届出が行われていない可能性がありますので気を付けてください。

 

まとめ

この記事の内容をまとめると、通販で見かける格安和牛の秘密は、次の通りです。

* 国産牛と和牛は異なる
* ブランドは品質に直結するのでしっかり認定証のあるブランド和牛を選ぶ
* 通販で買い物をする際は認定証と個体識別番号に気を付けると良い

通販では店舗で実際に購入するのと違うため、和牛が安いと思って買ったら国産牛だったり、ブランド和牛だと思っていたら認定証がなくて実は違ったというケースも起こり得ます。

記載されていることをよく確認し、間違いのない買い物をしましょう。

また、当店では安心安全を大事にしております。
識別番号がわかるようにした上で認定証のコピーを同封しておりますのでご安心してお買い求めいただけます。

 

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