お肉のプロたちが大絶賛!肩バラの「ブリスケ」「三角バラ」

ブランド和牛 焼肉

肩バラは「ブリスケ」と「三角バラ」という2つに小割りできる部位です。
どちらもそれなりに知名度があるので、一度は耳にしたこともあるのではないでしょうか。
この2つはどちらも「肩バラ」という同じ部位であるものの、脂が多いという共通点以外は肉質や味も全く違います。
今回はそれぞれの特徴や調理法をご紹介していきます。

 

牛肉・黒毛和牛「肩バラ」とはどこの部位?

「肩バラ」は肩(ウデ)から少し下にいったところの牛の胸部分で、前脚の内側にあたる部位です。
赤身と脂肪が層になっておりキメが荒く、脂肪の量が全部位の中で一番多いのが特徴的です。
上記の図だと分かりやすいように「肩バラ」と三角バラが別の表記になっていますが、
食肉小売品質基準上は三角バラも「肩バラ」の一部として扱われています。
「肩バラ」には最初にお伝えした通り、“ブリスケ”と“三角バラ”があり、
三角バラは特上カルビなどに使われることが多い焼肉向け部位で、ブリスケはスライスや焼肉で濃厚な味を楽しむことができる部位です。
食感など肉質は変わりますが、どちらも味わいはしっかりで脂たっぷりの独特な特性を持っています。
また関西方面では”前バラ”と呼ばれていたり、「肩バラ」全体をまとめて”ブリスケ”と呼ぶこともあります。

 

牛肉・黒毛和牛「肩バラ」の特徴

「肩バラ」の最大の特徴が、なんといっても脂の多さ。
牛肉全般の中でも「肩バラ」の部位は特に脂が多く、食用にできる割合の”歩留まり”が悪い場所と言われています。
脂をキレイに落としていこうとすると、どんどん小さくなっていき、最終的に販売できる部分は3割程度になってしまうのです。
「肩バラ」自体は仕入れの段階では割と安価ではありますが、脂を落としてキレイに成形していくと単価は3倍以上にも跳ね上がってしまいます。
その為、焼肉でも高価になってしまうのです。

 

焼肉の王様 特上カルビの「三角バラ」

その名の通り“三角の形”をしていて、牛1頭から10kg程度しか取れない部位です。
10kgというと多いように感じるかもしれませんが、脂を取ると3割程しか残らないので実質3kg、希少部位と呼んでも差し支えないくらいの量ですね。
三角バラは焼肉界のスーパースター。霜降りたっぷりの特上カルビが取れる部位です。
焼肉屋さんなどでは三角カルビと呼ばれて提供されることもあり、焼肉として出されるお肉の中では一番高級な部位ではないでしょうか。
マグロでいうところの”大トロ”部分で、見た目ですぐ分かるほど網の目状のきめ細かな霜降りが入っており、非常になめらかでとろけるような食感と豪華さでジューシーな味わいを堪能できます。
また、厚切りだと歯ごたえもあり、しっかりとした肉質を感じることもできます。

ナカバラのボンショーに続く部分をヘッドバラと呼び、当店ではこのヘッドバラとボンショーを合わせて特上カルビとして、ヘッドバラ以外の三角バラを三角カルビとして提供しています。
正直分ける必要があるのか分からないほど、三角カルビも霜降りたっぷりで、とろけるサシの美味しさを堪能できます。
しかし当店で特上カルビとして使っている部分は更に格別で、ボンショーとヘッドバラを合わせても柵取りできる量はせいぜい4本程度、グラム数にして2kgに満たない量ではありますが、焼肉用カットの最高峰といえる霜降りとなっています。

 

コラーゲンたっぷりの「ブリスケ」

ブリスケは、よく運動する場所であり、若干かための肉質です。
脂そのものも他の部位と比べて固く、他部位の脂と比べてたくさん食べても胃もたれをしにくいという特徴があります。
またブリスケはコラーゲンが豊富に含まれているので、煮込み料理にも適しています。
特に牛丼などにするのがおすすめですね。
吉野家はカルビ材であるトモバラのショートプレートを使用しているみたいですが、ブリスケも同じバラ肉の一種なので牛丼に最適です。

ブリスケは『一番うまい!』とお肉のプロたちから支持されているとても好評な部位です。
コラーゲンを多く含み、味は濃厚で噛めば噛むほどに旨みが出てきます。
普通の脂と比べてかためで少し歯ごたえがありますが、しつこくなく、くせになる味です。
ぜひ濃厚なお肉の旨みを楽しんでみてください。

 

牛肉・黒毛和牛「肩バラ」のその他の部位

先ほどご紹介した「ブリスケ」と「三角バラ」以外にも名のついた部位から希少価値のある部位まであります。

 

■三角バラネック

三角バラの中で一番ネック寄りの部分で、肉質は固めです。
三角カルビにできるような部位とは見た目からして違い、サシはほとんどなく色も赤いです。
味は濃厚で美味しいためトモバラのショートプレートなどと合わせて焼肉用の並カルビなどに使います。

 

■ヘッドバラ

リブロースとサーロインの下にある、あばら周辺のお肉”トモバラ”と”三角バラ”の連結部分。
三角バラの中でも一番霜降りが強く、牛の大きさによっても厚みに差が出ますが、柵取りできる量は幅10cmほどと希少です。
“バラ肉の王様“とも言われており 、味と旨みが濃厚です。
当店ではこちらを特上カルビとしてご提供しています。

 

■三角バラフィンガー・三角バラゲタ

トモバラから続くゲタ・バラ山部分のことです。
肋骨周りのお肉で中落カルビとして提供される部位です。
トモバラのゲタと特に大きな違いがあるわけではないのですが、こちらは三角バラの下についていることもあり、名称を区別するために三角バラゲタと呼ばれます。

 

牛肉・黒毛和牛「肩バラ」のブリスケと三角バラのカロリーや栄養素

■ブリスケ

ブリスケは100gあたり286kcalほど。
脂質は22.3gと三角バラに比べると少なく、栄養素はナイアシン、ビタミンB6が豊富に含まれています。
それぞれの栄養素の効果は以下の通りです。

  • ナイアシンはビタミンの一種で食べ物をエネルギーに変えるときに使われる“酵素”の働きを助ける
  • ビタミンB6は美容に欠かせない栄養素でニキビなどの肌トラブルを改善する

 

■三角バラ

三角バラは100gあたり512kcalほど。
カロリーはブリスケの約2倍にもなり、脂質も50gあります。
しかしビタミンB12や亜鉛などの重要な栄養素も豊富に含まれています。
それぞれの栄養素の効果は以下の通りです。

  • ビタミンB12は神経や血液細胞を健康にしDNAの生成を手助けしてくれるほか、葉酸とともに骨髄で正常な赤血球をつくってくれる。
  • 亜鉛は新陳代謝やエネルギー代謝、免疫反応などのさまざまな働きをサポートし風邪予防にもなる

 

牛肉・黒毛和牛「肩バラ」のブリスケと三角バラのおいしい食べ方

■ブリスケの煮込み料理は格別

焼肉としてだけではなく、特に”ブリスケ”は煮込み料理にも最適で、しゃぶしゃぶや牛丼、ビーフシチューなど多種多様です。
角切りにして煮込んだりするのもおすすめで、角煮のようにこってりとした煮込み料理にするのもおすすめです。
またブリスケは、和桜カルビとしゃぶしゃぶ用のスライスとしてもご用意しています。

 

■三角バラといえば焼肉

焼肉と言えばカルビ。
特に霜降りの多い部分を焼く時には、脂を落とすように焼くことがポイント。間違いなしのうまさです。

三角バラの中でも希少価値の高い“ヘッドバラ”は一番霜降りが多く最上級の脂ののった特上カルビです。
当店では特上カルビに“ヘッドバラ”を使用しており、その他は三角カルビとして販売しています。
脂たっぷりの特上カルビにはやはりタレが合います。口の中でとろける柔らかさとタレの甘みが合わさって、格別の美味しさをもたらしてくれるでしょう。

 

牛肉・黒毛和牛「肩バラ」 ブリスケと三角カルビのそれぞれの調理法

■三角バラを使い焼肉に

三角バラのような霜降りの特上カルビでしたら、脂を落とすように焼き、表面の周りが白っぽくなってきたら返し、焼き目がついたら召し上がってください。
タレももちろん良いですが、レモンを絞ったりワサビで食べると、より脂の甘い香りを感じジューシーな味わいをご堪能できます。
またサンチュなど葉野菜に巻いて食べるとあっさりといくらでも食べられてしまいそうです。

 

■ブリスケでしゃぶしゃぶ

当店のブリスケを使ったしゃぶしゃぶ用スライスで脂をさらっと落として食べるとお肉の味をしっかり感じることができます。
ゴマダレと一緒にいただくと、ブリスケ特有のお肉の甘みもしっかり感じることができます。
ネギなどの薬味と一緒に食べてもお肉の食感と合わさり、非常によく合います。

 

■ブリスケで牛丼

ブリスケは肉の味も濃いので牛丼にすると相性抜群です。ほかほかのご飯に牛肉の旨みが凝縮されたタレを染み込ませていただくと絶品です。
また、野菜をたっぷり入れてすき焼き風に煮込むと、これまた濃厚な旨みがしっかりと野菜に行き渡り、より一層おいしく召し上がっていただけます。

 

■ブリスケでビーフシチューや角煮など煮込み料理に

ブリスケはこってりとした濃い味つけによく合い、煮込むことで脂と旨みが溶け出し、さらに美味しく仕上げてくれます。
煮込んでも煮崩れするようなこともないので、お肉の食感も楽しむことができます。
さらにコラーゲンたっぷりで煮込むほどに旨みが出てくるので、煮込んだソースやタレにもしっかりお肉のだしが出ます。

 

牛肉・黒毛和牛「肩バラ」を購入したい目的・シーン

■ブリスケなら普段の食事に

牛丼やすき焼き風煮込みなどで普段の食事を楽しんでいただけます。

 

■三角バラで贅沢な焼肉を

たまには霜降りたっぷりのお肉で贅沢な焼肉もいいですね。

 

まとめ

  • 三角バラは焼肉の王様“特上カルビ”として
  • ブリスケの肉質はかためで脂も多いが、味がしっかりしており脂っぽくなく胃もたれしにくい
  • ブリスケは煮込み料理にも向いている

「肩バラ」の中でもブリスケであれば割と安価で購入できる部位で、ブランド牛にも手を出しやすいと思います。
ブリスケと三角バラそれぞれに合った調理法で、ぜひご賞味ください。

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